スペースオーケストラ
- 田中悠貴(左)
- デザイナー 宗像市出身、福岡大学卒業。さまざまな要素をいろんな視点で見ることができる空間デザインに興味を抱き、桑沢デザイン研究所(東京)に入学。野見山さんとは空間デザインコースでの同級生。卒業後数年して独立した矢先、野見山さんに声をかけられて[スペースオーケストラ]に入社。デザイナーとしてプランニングに携わる。
- 野見山晋弥(右)
- 飯塚市出身、北九州大学卒業。卒業後は商社に勤めていたが、ロンドンのデザイナーズウィークを手伝ったことをきっかけに空間デザインに興味を抱く。脱サラをして桑沢デザイン研究所(東京)にて空間デザインを学び、福岡のインテリアショップに勤めてリノベーションに関わるように。2018年に独立し[スペースオーケストラ]を創業。
達人高いデザインカと細やかな提案力を基に唯一無二の空間を創造。
お客さまの声に耳を傾け機能美に優れた住まいを実現
福津市の津屋崎海岸そば。潮風そよぐこの地に事務所兼ショールームを構えるのが、[スペースオーケストラ]。代表の野見山晋弥さんとデザイナーの田中悠貴さんのタッグによって、住宅や店舗のリノベーションと新築の設計を手掛ける。
イタリア発国際的なデザインコンペティション「Aデザインワード」を受賞するなど、同社が得意とするのはハイエンドなデザインだ。単に見た目をよくするだけでなく、使いやすさや過ごしやすさを加えた”機能美”に優れた住まいを追求している。
保険会社事務所の新築設計で、イタリア発の国際的なデザインコンペティションである「A’デザインアワード」を受賞
「デザインとは、ただかっこいいものを作るわけではありません。お客さま一人ひとりの好みや予算に沿ったものを設計することはもちろん、リノベーションの過程で生じる課題をデザインでカバーすることも心がけています」と野見山さん。
その代表例が、左ページ下で紹介している「R壁の家」。予算の都合上取り除けなかった既存の壁を活かしつつ、”R(曲面形状)”に仕上げることで空間のアクセントとなる上に、視覚的な広がりを生み出した。
もうひとつ、2人がこだわっているのが現場調査。初回打ち合わせで要望や予算をヒアリングした後に、実際に現場を訪問して細かなところまで確認するという。
「コンセントは何個必要か、キッチンのレンジフードの排気経路はどうなっているのかなど、初期の段階でかなり細かいところまで確認していきます。そんなことまでするのかと驚かれることもありますが、こうしたことが最終的な費用やデザインに影響していきますし、何よりも思っていたのと違った、こんなにお金がかかるとは思わなかったという齟齬を避けることにも繋がります」。
家具や建具のデザインもOK 空間丸ごとプロデュース
空間デザイン全般を手掛ける同社では、オリジナル家具や造作家具の設計やデザインを行なうことも特徴だ。その手仕事は、自社ショールームで見て取れる。
白と木目を基調に暖かな雰囲気に包まれた空間は、築43年になるラーメン店をリノベーションしたもの。室内の建具や家具は全て自社で製作したという。
その中でもとりわけ存在感を放つのは、オリジナルのキッチン。腰壁にはオークのリブ材を使用し、ショールームの雰囲気に馴染むような日本らしいテイストに仕上げた。ボッシュ製の食洗機やセラミックの天板を採用し、使いやすさも追求している。
「建具や家具の色味や素材を合わせて作ることで、空間に統一感が生まれます。古いものと新しいものといった、相反するものを融合させたコンテンポラリーなデザインも得意としています」と野見山さん。
リノベーションもインテリアも、空間をまるごとトータルプロデュースするハイグレード物件にも力を入れているので、気になる方はショールームへ!
建具や家具までオリジナルで造作した 空間づくりの手仕事が見える自社ショールーム
[スペースオーケストラ]の事務所兼ショールーム。スチール製の仕切り、ダイニングテーブルなどは自社で造作。
既存の梁や柱を生かした、新旧のコントラストを見て取れる
築43年の昔ながらの平家をスケルトンにして全面リノベ
オリジナルで造作したキッチン。このように、部屋の雰囲気や施主の好みに合わせた家具や建具の提案も相談可
空間に"R”を取り入れることで視覚的な広がりが生まれた「R壁の家」
福岡市のマンションリノベ事例。キッチンは空間に合わせてオリジナルデザイン。デザイン性の高さはもちろん、傷が目立ちにくいなど使いやすさにもこだわった
壁に曲面形状を取り入れて、キッチンからリビングへの視線を滑らかに
BUILDER DATA
- スペースオーケストラ
- 住所 | 福岡県福津市津屋崎3丁目11-10
- 電話 | 0940-22-8426
- 公式HP | スペースオーケストラ