(株)井蛙コレンションズ/メソンドセイア
- 尾方康博
- 1970年生まれ、熊本県出身。大学卒業後、大手住宅設備機器メーカーでの営業を経て、「ロイズ・アンティークス」に転職、家具の修復、販売を学び、2011年にリノベーションデザイン事務所を設立。2016年に京都へ移転し、京町家や小規模ホテル、近畿、関東圏のリノベーションを手掛ける。2023年に福岡オフィスを再始動。国内外から材料を仕入れ、「資産価値を高めるデザイン」を提案する。
これからは資産価値が上がるリノベーションを。
資産価値が上がるリノベーションとは
2023年6月、博多区須崎町の古ビルの一階が美しくリノベーションされ、『メゾンドセイア」の看板を掲げた。2016年に福岡から京都に居を移し、邸宅やインバウンド向けの町家ホテルのリノベーションを手掛けてきた『セイアコレクションズ』が、7年ぶりに福岡で展開するサロン兼ショールームだ。
代表の尾方さんはかつて、東京に本社を置くアンティーク家具店「ロイズ・アンティークス』に勤務。北欧・イギリス・フランス・シノワズリーなど、さまざまなテイスト・時代をミックスさせながら、洗練された空間を作るセンスを学んだ。そこで、「家具を起点にインテリアや空間作りが提案できれば、家の世界観はより完成されたものになる」と独立。
フラワーアレンジや料理など、ライフスタイルレッスンの主催とリノベーションの相談ができる「大濠サロン」を2011年にオープン。また数々のリノベーションを手掛けるうち、大型プロジェクト案件もあり京都へ。以後、関西や関東などでもその活動幅を広げてきた。
家具・インテリアから 逆算していく家づくり
「京都、神戸、東京、横浜など、さまざま場所でリノベーションを手がけるうち、家具はもちろん、床材や壁紙などあらゆる素材を国内外から発掘し、提案することができるようになりました」と、尾方さん。現在はその対応力を、主にマンションのリノベーションで発揮している。
「私たちのリノベーションは、お持ちの家具のテイストや、今後手に入れたいと考えているテイストなどを事前にヒアリングさせていただき、そこから全体のカラートーンや装飾などを構築していくスタイル。例えば、祖父から受け継いだ椅子、思い入れのある照明。そうしたものを主役に空間を連想し作り上げていきます」。施工は信頼のおける工務店とタッグを組む。今や各地にコネクションがあり、場所を問わず対応可能だ。
また、『セイアコレクションズ」がもう1つ大切にしていることが、リノベーションで物件の資産価値を上げていくことだ。
「いかにリノベーションすれば資産価値が上がるのか。そこにプロの経験が活かせます。空間全体に予算をかけるだけでなく、メリハリのある予算配分でそれを実現することも可能です」。
資産価値というと、物件そのものの選び方にも大きく関わる問題だが、『セイアコレクションズ』では不動産仲介も行うので安心。
「安いからと古い物件を選ぶとリスクが増えます。例えば理事会が機能せず、総会で採決がなされないマンションは将来、補修もされません。その辺りも見極め、条件の良い物件をご紹介できればと思っています」。
福岡サロンではすでに、ライフスタイルレッスンを再開。店内ではアンティーク家具や雑貨も販売している。まずは同社のHPを覗いてみて欲しい。
京都•上賀茂 築40年超の建売住宅をフレンチレストランに
存在感のあるシャンデリアをシンボルに据え、そこから床材や壁紙、全体のカラーのイメージを膨らませてコーディネート。家具も提案し、唯一無二の空間に仕上げた。
海を一望する神戸市のタワーマンションをリノベーション
キッチン前壁のタイル、リビングの壁面に”海色”を取り入れ、統一感を。
「バング&オルフセン」の壁面スピーカーも配し、スタイリッシュに仕上げた。
オリジナル感を演出するため、洗面所のカウンターはオーダーメイドに。トイレには本棚がリアルに描かれた海外の壁紙を採用し、リラックスできる空間へ。
BUILDER DATA
- (株)井蛙コレンションズ/メソンドセイア
- 住所 | 福岡市博多区須崎町3-3 須崎ビル1階
- 電話 | 092-260-3017
- 公式HP | (株)井蛙コレンションズ/メソンドセイア