仕事と趣味を謳歌するライフスタイル
大人の一人暮らしの教科書的空間
マンション
土間が織りなす趣味空間
瀟洒なヴィンテージルーム
南区のヴィンテージマンションに住むNさん。平日は東京や大阪を行き来しながらバリバリ働き、週末になるとサーフィンやスノボ、キャンプをとことん楽しむ。そんなNさんがリノベーションを考えるきっかけになったのは、資産運用と、ライフスタイルにフィットする住環境の構築だった。「例えば、使ったアウトドア道具をジャブジャブ洗える庭付きが理想で、1階の物件がいいなと思っていました」。建築士の友人からの紹介でリノベエステイトの松山さんと知り合い、松山さんのデザイナーズ家具への造形の深さと、ずば抜けた提案力、好みの感覚を理解してもらえる頼もしさに惹かれ、不動産探しから相談した。そこで巡り会ったのは、都心からほどよい距離で、庭のあるメゾネットタイプのこの物件。車からサーフボードを出して自宅に搬入する際のアクセスが良く、建物の資産価値も高い。まさに、Nさんのための物件だった。
N邸は1階が土間付きの1LDK、2階が寝室と収納部屋になっている。「空間演出でお願いしたのは、インダストリアル、アウトドア、ユーティリティの3点でした」と当時を振り返る。中でもこだわったのは、有用性のある〝土間〟。一度スケルトンにして、Nさんのライフスタイルに合わせた土間付きの間取りに変更し、奥のワークルームとリビングの間に視覚的な抜け感=ガラス窓を与え、居心地の良さを演出した。インダストリアルの要素は、モールテックスのキッチンカウンターや、デニムのような色合いのタイル壁、剥き出しのコンクリート壁と鉄パイプなどで表現している。無骨でシンプルな空間を軸に、床には楢の無垢材を張り、Nさんが所有する北欧のデザイナーズ家具を配すことで、ニュートラルで垢抜けたLDKに仕上げた。
仕事と趣味と生活の交差
自分らしさを描ける「余白」
リノベエステイトの松山さん曰く、「一見デザインしていない、手間をかけていないように見えて、実はディテールに非常にこだわっています。アパレルで例えるなら、ダメージ加工職人と同じでしょうか」。また、Nさんが好む家具を想定し、余白を残した空間に仕上げたのもキーポイント。「Nさんはロングライフなデザインがお好き。ちょっと引き算した空間にして、アクセントでカラーも極力控えています。ご自身の家具を入れることで初めて完成するバランス感です」と松山さん。だからこそ家具の持つ世界観と空間がマッチし、相乗効果で高め合う。今だけでなく将来的にも、嗜好性や環境に合わせられる、ポテンシャルを秘めたベース作りが大切だと再認識させられた。
- 施主さんへのQ&A
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リノベーションを選んだのはなぜ?
長年の趣味であるアウトドアの道具の手入れができる、庭付き物件が欲しくて。リノベなら自分仕様の間取りに変更できるし、資産価値も含め、集合住宅の中古物件を選びました。
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リノベーションで楽しかったことは?
北欧のデザイナーズ家具が好きなんです。強いて言うなら、ニューヨークのペントハウスに北欧の家具が置かれている感じがタイプ。そんな理想の空間ができていく様を見て、静かな興奮を覚えました。
- リノベーション情報
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- 設計:リノベエステイト
- 施工:リノベエステイト
- 築年:27年(集合住宅
- 竣工:2016年
- 家族構成:シングル
- 施工期間:2ヵ月
- 施工した工務店