リノベだからできた
贅沢な立地と空間造り

福岡市の中心地・大名にある築40年のビルの一室をリノベーションで蘇らせ、コワーキングサロンとしてオープンした『サニーテラス天神』。ここは、様々な社会活動に参画するオーナーの工藤春人さんが、仲間たちの集える場をつくりたいと計画したもの。

最上階がメゾネットになった約５００㎡の物件には、リラクゼーションサロンのほか、各種セミナーが行える多目的ルーム、カフェ付のキッチンやコワーキングスペースなどがあり、「誰かの夢の実現を後押しするきっかけの場になれば」と、会員制で開放している。

当物件との出会いを「一目惚れ」と語る工藤さん。天窓から光の差すエントランス、サンルームから自然光を取り込む大フロア、都市の喧騒を忘れさせるルーフトップテラスなど、他にはない個性的な造りが気に入り、ここでなら自分のやりたかったことが実現できると感じ、購入を決定。同ビルの持ち主で、彫刻家でもあった前のオーナーが、自邸として設計して住んでいたという空間は、確かに随所にこだわりが見て取れる。

リノベーションのパートナーに［リノベスタジオ］を選んだのは、社長である徳山さんの人柄×デザイン性×コストのバランスが最も良かったため。「私の希望を極限まで聞いてくれて、見事に反映してくれました。今後長くお付き合いするにあたって、信用に足ると感じましたね」。プランを練っていく際に、工藤さんが希望したのは、「既存の良い部分は残して欲しい」ということ。レトロな佇まいで味わいのある書棚や、かつてダンスレッスンに使われていたという、鏡張りの壁面などを活かし、開放感はそのままにゾーニング。古い物件ということもあり、水道関係の不具合などはあったが、その都度少しずつ手をかけて、「最近ようやくこの家に受け入れてもらったような気がします」と工藤さん。

「リノベーションの魅力は、古くていいものに息を吹き込んで蘇らせることができることと、新築では叶わない条件で理想の空間が手に入ることではないでしょうか。今の時代にとても合っている手法だと思いますね」。