映画のワンシーンを思わせる
モダンとビンテージが融合した空間

マンション

スタイリッシュ&自然素材
ぬくもりのあるリノベーション

窓枠まわりの間接照明も美しい

スタイリッシュという言葉一つでは表現できない圧倒的な世界観を持つ空間。「元は和室がある、ごく普通の3LDKの間取りだったんですよ」と微笑むMさん夫妻だが、とても元の姿を想像することはできない。築15年のマンションの一室を、ヨーロッパのホテルの一室のような空間にリノベーションしたのは[DESIGNSPACEKAMUZ]。母体であるWithOneは、東京南青山を拠点に800棟を超えるデザインハウス(新築注文住宅)、200棟を超えるリノベーションの実績があり、自然素材に拘る洗練された都市型スタイルを提案している会社だ。


元は和室だった場所を小上がりにした空間。奥の壁はチーク古材を組んだもので、経年変化も楽しめる

創業者が福岡出身ということもあり、3年前に福岡オフィスを構え、2018年より薬院浄水通りに店舗を移転した。Mさんが[KAMUZ]をパートナーに選んだのは、高いデザイン性とともに自然素材を重要視しているからだ。「必要最低限の部屋数にしたいということ、ビンテージな雰囲気を取り入れたいことなどをお話しましたね。懐古主義にならない微妙なバランスでアンティークとモダンが融合した空間にしていただきましたね。リビングのフロア材はヨーロッパオークの無垢材で、人の手でオイル仕上げされたものなのだそうです。ぬくもりが感じられますね」。各所に使われている自然素材がやわらかな雰囲気を与えている。[KAMUZ]の素材の拘りは強く、例えば壁面に石灰クリームを塗る時は海藻由来の接着剤を使うなど徹底している。また、直接海外で買付を行うため安価で使用出来るのも魅力だ。

Mさんは住まいの完成とともに家具類を新調。どれも空間に馴染むオシャレなデザインの家具類は、すべて[KAMUZ]がプロデュースする[WOOOD]でそろえたもの。[WOOOD]は、ヨーロッパ各国からセレクトしたインポート家具、無垢板を使用した国内外のオーダーメイド家具を取扱うライフスタイルストアだ。[KAMUZ]は空間をトータルにプロデュースしている。

丁寧なデザインと細かな施工
お客様の満足と信頼のために

グレー色の床との一体感をもたせた造作のキッチン。ダイニングテーブルは特殊な手法で脚が見えないようにしている。キッチンの背中側は収納にして引出しを設置しているが、引出しの外側の角は複雑な加工を施すことで美しく見せる『留め加工』で接合。一つ一つの細かな配慮が空間を美しくみせている

玄関とホールは天井を低くリビングダイニングは天井を高くしている。よりドラマチックな空間の広がりが感じられる仕掛けだ。また、部屋の窓を動かすことはできないが、壁に凹凸をつけたり高い位置からカーテンを下げることで、空間をオシャレに広く見せる工夫がされている。また、床は完全にスケルトン状態に戻さず、元の部屋の床の上に施工することで、費用を抑えたとのこと。様々な制限の中でよりよい住まいづくりの工夫が行なわれているのだ。

ミリ単位での施工や、まだ日本には馴染みがない新素材も使われているMさん宅。そんな一つ一つの積み重ねが満足と信頼を生み出している。「手間を惜しまない、まじめな会社だと思います!!(笑)」

施主さんへのQ&A

リノベーションを選んだのはなぜ?

「リノべでも間取りなど自由に変更できることを知りましたので、立地の面から考えてリノベを選びました。[KAMUZ]さんに決めていたので、どんな物件でも大丈夫だと思っていました(笑)」

リノベーションで楽しかったことは?

「『そんなことまでできるんだ』という驚きや、それが本当に実現していることを感じた時に2度目の驚きもあって楽しかったですね。幅木がない家ができるとは思っていませんでしたから。初めの状態を思い出せませんね(笑)」

リノベーション情報
  • 設計:(株)カムズ・コーポレーション
  • 施工:(株)カムズ・コーポレーション
  • 築年:15年
  • 竣工:2017年
  • 家族構成:2人
  • 施工期間:3ヵ月
施工した工務店
株式会社カムズ・コーポレーション design space KAMUZ 住所:福岡市中央区薬院伊福町11-1 TEL:092-534-8670