ベースはシンプルに自分色にアップデート
戸建て自然環境とレトロな
造りの家に惹かれて
子どもたちが遊ぶ公園や鳥たちのさえずりが響き渡る緑地を通り過ぎると、高台に2階建てのK邸が見えてくる。築40年の家をリノベーションした住まいは、玄関ドアや煉瓦色のたたきなど一部、新築時のままの趣が残る。
「この家を内見した時に、家自体がかわいらしいレトロな造りで好印象でした。もともと古民家に憧れがあってピカピカの新築に住むイメージは私たちにはなかったんです」とご夫妻は頷き合う。
今から3年前、お子さんが小学校に上がる前に生活環境を整えたいと本格的に家探しをスタート。希望するエリアに理想の古民家はなかなか見つからず…。「たまたま友人家族2組がタカノホームさんで家を建てられていて遊びに行っていたんですね。戸建てとマンションの、どちらもリノベーションでした。当時住んでいた賃貸マンションからタカノホームさんが近かったので、私たちもお話を聞きに行ったんです」。
3人家族にちょうどいい
シンプルな空間を軸に
丁寧なヒアリング、土地探しから家づくりまでワンストップでお願いできるのも依頼を決めたポイントだったとご夫妻。「古民家が無理だったら、戸建てを自分たちの好きなようにリノベーションするほうがいいよねって。家の佇まいと自然環境のよさが揃ったこの物件を見つけていただいたことが決め手になりました」。
希望したのは、3人家族が心地よく暮らせる広さとつながりを〝適度に〟持たせた住まい方。
「キッチンにもリビングにもそれぞれ南側に大きな窓がある元の造りを気に入っていたので、間取りはほとんど変えていません。〝ベースの空間はまっさらな状態で、住んでからどんどん手を加えていく家にしよう〟がプランでした」と奥さまが微笑む。
それぞれの居場所が
程よくつながり合う家
ツーバイフォー工法で建てられた物件だったため「大胆に壁を取り払うなどの大幅な間取り変更はできないと説明を受けていたので既存を生かしつつ、アレンジ可能な箇所はデザインを考えていただいて工事もお任せでした」と話す。
1階はリビングを挟んでインナーテラスのある和室とキッチン、水回りの位置はそのままに、階段をリビングとつながるように掛け替え。2階は主寝室と子ども部屋という間取りに。「今はまだ子どもが小さいので、1階での生活がメインです。料理や縫い物ができる自分の空間的な環境がほしかったのでキッチンはリビングとは別にしました。味わいのある既存のものを残して楽しめるのもリノベーションの良さだと感じました」と話す奥さまは、朝起きてキッチンに立つと、朝陽が見えて「自分の中のスイッチが入る感じ」がお気に入り。
ご主人はお嬢さんに目が届くリビングのソファや和室でリラックス。間仕切りをガラス戸やなるべくオープンにしたことで、それぞれの居場所がちょうどよい距離感でつながり合っている。
- 施主さんへのQ&A
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リノベーションをして良かったことは?
玄関扉など既存の素材を生かし今にない住まいになったこと。前の住人の方にご挨拶もできたので、引き継いでいく感覚と愛着が生まれました。
- リノベーション情報
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- 設計:and three Inc.
- 施工:タカノホーム
- 築年:約39年
- 竣工:2020年
- 延床面積:84.46㎡(25.5坪) ㎡
- 家族構成:3人(夫妻+お子さま)
- 設計期間:約3カ月
- 施工期間:約5カ月
- 施工した工務店