ありきたりでは物足りない
効かせたスパイスは「黒」
マンション
工務店が営むカフェで下調べ
センスが気に入り依頼を決意
最初は新築のマンションか戸建ての購入を検討していたWさん夫妻。いくつか内覧したものの、駅近物件は価格が高騰しているうえに、部屋数を確保するためにリビングが狭いなど、希望に合う物件に出合えずにいたという。購入を断念しかけた頃、「そういえば、あのカフェでもリノベーションを手がけていた、と妻が思い出したのがサードカフェ。下見を兼ねて出かけましたが、店の雰囲気も良かったので面談を申し込みました。初回は、営業されるというより、マンションリノベでできることをていねいに教えていただき、『センスの合う・合わないもあるから、工務店はいろいろと検討するといいですよ』とアドバイスをもらいました」。
リノベーション前提で物件探しもスタート。インターネットで情報収集を行ない、気になる物件があればサードカフェさんに紹介された不動産会社の力を借りて内覧を繰り返したそう。「この部屋ならどういうことができるか、設計の桐谷さんに一緒に物件を見てもらったこともあります。そして、ようやく駅近で、日当たりも風通しもよい角部屋の物件を見つけることができたんです」。
収納は「ちょこちょこ」よりまとめた方が大きくなる
「リビングと玄関は広く。収納はたっぷり欲しい」が2人の要望。[サードカフェ]からは、「スペースが限られているのなら、収納は各部屋に少しずつつくるよりも、まとめたほうが広くなる」と、暮らす場所と収納する場所を分けるプランが提案された。
廊下には、衣類用の広いウォークインクロゼットと壁面収納を兼ねた書斎を設け、キッチンの奥には大きな寝具や小物類をしまうユーティリティスペースを確保。リビングにはなるべくモノを置かずにすむように、テレビも壁掛けにした。生活空間にモノをちょい置きしたくなる場所がなければ、必然的に部屋は散らからなくなる、というわけだ。
キッチンには奥さまの要望を反映。「リビングと一体になっているので、できるだけすっきり見せたいけれど、私には見せる収納はムリ。手元を隠せるようにカウンターを高めにつくってもらって、吊り戸棚は扉付きにしました」。インテリアは白を基調として「黒」をスパイスに。照明、巾木の黒いラインがアクセントになった個性的な空間に生まれ変わった。
黒いキッチン、土間ギャラリー個性的なアイデアがお気に入り
最初に戸建を検討していたこともあり、土間玄関への憧れもあったというWさん。開放感があり、収納も兼ねたギャラリーコーナーのあるデザインを提案され、大いに気に入ったという。
「設計は経験豊富な桐谷さんが、インテリアコーディネートや施工は私たちと同年代の諸岡さんが担当してくれました。たびたび『こういうのはどうですか?』と提案してくれるものが、私たちの好みにぴったり。アレをしたい、コレをしたいと相談すると『こういうこともできますよ』と希望をくみとって提案してくれる。僕たちはありきたりなものが好きじゃないので、見たことがないアイデアを提案してもらえて本当によかったです」。
- 施主さんへのQ&A
-
リノベーションを選んだ理由は?
新築物件は、マンションは部屋数を確保するためなのかリビングが狭いし、戸建も狭い土地に無理やり建てているせいか、2階リビングだったり隣家と接近していたりして。中古物件をカスタマイズするほうが住みやすくなると思ったからです。
- リノベーション情報
-
- 設計:(株)サードカフェエンタープライズ
- 施工:(株)サードカフェエンタープライズ
- 築年:2003年7月
- 竣工:2022年1月
- 延床面積:81.33㎡㎡
- 家族構成:2人
- 設計期間:6ヵ月
- 施工期間:3ヵ月
- 施工した工務店