冬になるのが待ち遠しくなる
古民家の風情と薪ストーブのある暮らし

大きな梁がわたる土間空間を、薪ストーブの柔らかな温もりが包む。
築80年を越す古民家には、ゆったりと心地よい時間が流れる。
思い出が刻まれた古材を慈しみながら、家族の歴史は続いていく。

戸建
障子を開けると薪ストーブのある土間とつながる居間空間。冬は穏やかな温もりに包まれ、夏は爽やかな風が通り抜ける。やや赤味を帯びた天井板や梁、土壁は、古い材を生かして化粧直し。TVが据わるローボードは祖母の箪笥をリメイクしている

太く立派な柱や梁を残しながら、愛着のある実家をリノベーションしたいと考えていたBさん。近くで見学会をしていた[サン建築工房]に相談したところ、すぐに家を見に来てくれた。「土間や薪ストーブ、バリアフリーを取り入れながら、古民家の雰囲気を残したい。盛りだくさんの希望を話しました」。この時の誠実な対応や担当者の人柄が信頼できると感じて同社に依頼することを決めた。こうして築80年を越す古民家のリノベーションが始まった。

「戦前の家はとてもいい材を使っています。傷んだ部分を修復し、基礎や断熱をしっかりすれば、この先も永く住み継いでいける」と、担当の永野さんはB邸の潜在価値を評価する。解体してみると囲炉裏や掘りごたつが出てきたり、ご主人が子どもの頃、姉弟げんかした時に書かれた落書きが見つかったりと、思いがけない発見も。「そんな時は思い出が蘇って、作業がしばし中断することもありました」とBさんは目を細める。「隣で仮住まいをしていたので、工事が進んでいく様子を、毎日ワクワクしながら見ていました」。

工期は約5ヵ月。玄関の位置はそのままに、土間に据えた薪ストーブの良さが最大限に発揮できるよう、天井板を剥いで吹抜けに変更した。ダイナミックな梁があらわしとなり古民家の良さがさらに深まった。「どっしりとした丸太梁に新しい横架材を継ぐ時など、微妙な調整は大工さんの熟練の技と勘が頼り。新築よりも手間はかかりますが、それだけ出来上がった時の達成感は大きいですね」と永野さん。薪ストーブが据わるこの吹抜けの土間空間が、Bさんが心からくつろげる一番お気に入りの場所だ。

「大好きな家になった」 リノベーションに大満足

来客用の寝室など多目的に使える2階の洋室。汚れは落としながら風合いは残すよう補修された梁がわたる。美しい木肌が蘇り、これからも家をしっかりと支えてくれる

すべての工事が終わり、再生した我が家で暮らし始めたBさん。「やっと自分が求めていた古民家に住めるのだと、感慨深いものがありました」。土間で音楽を聴いたり、時には食事をしたり、余暇の過ごし方も変わった。さらに「前の家はとにかく寒くて、冬は家の中でもダウンを着ていたほど。それが今ではストーブに薪をくべる冬になるのが待ち遠しいほど。家を空ける機会が減った気がします」。

新たな息吹が吹き込まれ蘇った80余年の歴史が刻まれた住まい。親から子へ、さらに孫へ。伝えたい想いが込められた我が家に、これからも家族の歴史が重ねられていく。「大好きな家になった」と、Bさんは笑顔で語ってくれた。

リノベQ&A

リノベーションを選んだのはなぜ?

これまで何度か改築したため、立派な柱や梁が隠れていました。それを蘇らせたいと思いリノベーションを決意。薪ストーブを備え断熱性を高めることで冬の寒さに対処できる点も決め手に

リノベーションで楽しかったことは?

現場で日々工事が進む様子を見るのはとても楽しい経験でした。主要な構造材だけを残し骨組み状態になった我が家に、「今日は床板が張られた」「壁ができた」と夫婦で話していました

リノベーションで大変だったことは?

解体してみるとシロアリの被害があったり、使えない柱が見つかったり、想像以上に古家は傷んでいました。リノベーションに豊富な実績のあるサン建築工房さんにお任せして本当に良かった

これからリノベに挑戦する人にアドバイス

人それぞれで一概には言えませんが、私は不便も楽しむくらいがいいと思います。薪を集めるのもひと仕事ですが、それも気分転換。オーディオラックを手づくりしたり、冷房が効くよう廊下に扉を付けてみたり、楽しみを見つけながら暮らしています。

Renovation Data

  • 設計:サン建築工房一級建築士事務所
  • 施工:株式会社サン建築工房
  • 築年:築80年
  • 竣工:2014年7月
  • 延床面積:168.06㎡
  • 設計期間:2ヵ月
  • 施工期間:5ヵ月
  • 工事費:約2700万円

このリノベを手がけた会社

  • 株式会社サン建築工房
  • 北九州市小倉北区大手町3-1
  • 0120-362-732
  • Webサイト
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